海道左近さんの『<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-』を2017年1月19日時点で公開中の236話まで読了したので感想まとめ。
(236話時点/1,566,236文字)

ちなみに本作、HJ文庫で2章相当の内容まで書籍化されています。書籍版の感想は↓。

あらすじ
2043年7月15日、各々のプレイヤーによって千差万別、否、“無限”のパターンの進化を辿る独自のシステム<エンブリオ>を有するダイブ型VRMMO<Infinite Dendrogram>が発売された。
それまでのVRMMOが実現できず、技術的に不可能とされてきた要素を備えていた<Infinite Dendrogram>は、瞬く間に一大ムーブメントとなって世界を席巻した。
<Infinite Dendrogram>の発売から一年半後。大学受験を終えて東京で一人暮らしを始めた青年「椋鳥玲二」は、長い受験勉強の終了を記念してかねてより兄に誘われていた<Infinite Dendrogram>を始めるのだった。
これは世界か、遊戯の話。
そして思い出の物語である。
―『小説家になろう』の作品ページより
項目点
文章 | 8点 |
ストーリー | 9点 |
独自性 | 9点 |
キャラ | 9点 |
満足度 | 9点 |
合計:44点/50点満点
感想
ダイブ型VRMMO<Infinite Dendrogram>という架空のゲームが舞台となる本作。
ゲームの特徴は、プレーヤーの経験や考え方が反映された<エンブリオ>。人によって、武器だったり、乗り物だったりと様々。
各キャラごとに特徴的(象徴的)な<エンブリオ>が登場するため、そのキャラが大切にしているものが何なのかがひと目で分かり、そのキャラもイキイキとしている。
さらに、各章の「起・承・転・結」がしっかりと練られているので、だんだんと盛り上がっていき、最後に主人公がビシっと決めるまで、一気に読みたくなる良作。
また、ストーリー全体を通して感じられる主人公の特徴が「可能性がある限り諦めない姿勢」というのも◎。
バトル系に特有の、ギリギリのところで根性で勝ち切る姿勢は、読んでいて本当に楽しくなる。
今はまだ、書籍化とコミック化のみだが、将来的にきっとアニメにもなるのではないだろうか。
本編にあたる内容が5章、サイドストーリー的な内容が8章と、ボリュームも充分なので、「ゲームが好きで、『小説家になろう』でなんか面白い作品無いかな~」と思っている人なら、間違いなく満足できるものと思われる。
総合評価
【S】
書籍版とWeb版にストーリー上の大きな変更点は無い。余分な表現やストーリー展開が削られている分、書籍版の方が読みやすくはあるが、Web版でも充分に面白い。

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