冴えない彼女の育て方(7)【感想】

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ラノベだけでなくコミックやアニメ、ゲームなど、様々なメディアに派生している丸戸史明さんの人気シリーズ『冴えない彼女の育て方』の7巻を読了したので感想まとめ。

 

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あらすじ

あの晴れた春の日、桜舞い散る坂道で「彼女」と出逢ったことで動き出した、俺、安芸倫也の夢―ゲーム作り。幼なじみの英梨々、憧れの詩羽先輩、従姉妹の美智留を巻き込み、紆余曲折ありながらも冬コミでの同人ゲーム完成まであと僅か…その目前で、俺が全てを台無しにした。

「安芸くんが正しいことをしたと思ってる。でも、許せない」そんな言葉とともに開いてしまった加藤との距離。仲直りしたはずの英梨々のスランプ。そして、詩羽先輩の卒業。

冬コミから変わってしまったサークルの関係に、俺は悩み抜き、ひとつの決断を下す。そして、また春がやってきて…。

―ファンタジア文庫の特設ページより

 

項目点

文章 6点
ストーリー 7点
独自性 7点
キャラ 6点
満足度 5点

合計:31点/50点満点

 

感想

前巻の終わり方がかなり後を引くものだったことを加味して読んでみた感想を一言で表すと「そうきたか」と。

せっかく心血を注いでいた同人ゲームも、業者の締め切りに間に合わず、大々的に売ることはできなかった。

 

それでも、次回作に向けて動き出す過程は、本巻が完結巻ではなく、第1部の完結を意味する上で非常に重要。

特に、中ほどに出てくる一文に戦慄した。

「あ……」

けれどもう一つだけアイデアを思いつき、最後の力を振り絞って、キーを叩く。

■タイトル:冴えない彼女の育て方(仮)

あぁ、やっとスタートに立ったんだ、と感慨深かった。

 

一方で、今後の詩羽と英梨々の動向については、賛否が分かれる可能性・大。(と言うか腹が立つ)

いくらなんでもあんまりじゃないの……?と。

 

重要人物のあるキャラが、ストーリー上でほとんど出てこない(伝聞レベルでしか出てこない)にも関わらず、社会人としてもクリエイターとしても筋の通らない、禁じ手とも言うべきことを平気でやっているのを読むと、怒りしか湧いてこない。

そして、それに対する主人公・倫也の対応も、いくらなんでもお人好しすぎじゃね?と違和感が残る。

 

さすがに、終盤に立て直し、次巻に向けて希望が持てる内容にはなっているものの、若干モヤモヤがのこる内容となってしまった。

 

総合評価

【A】

本日時点で、すでに続きがでているからこそ平気だが、オンタイムで見ていたら読むのを辞めたくなるレベルの事件が発生する。

ハッピーエンドしか読みたくない人は注意が必要。

ただ、あとがきにも記載があるように、『とある二人』の出番が減るわけではない、とのこと。(好きになれるかどうかは別)