紅月シンさんの『元最強の剣士は、異世界魔法に憧れる』という作品を、現在公開中の45話まで読了したので、感想まとめ。
(2017年2月12日時点/191,421文字)

あらすじ
剣に生き、剣に死んだ。
その生涯に後悔はなく――ただ一つ、憧れだけが残った。ある日唐突に前世の記憶が蘇ったソーマは、同じくその日に無能の烙印を押される。
それは憧れへの道を否定されることと同義でもあり……しかしソーマにとってそれは、どうでもいいことであった。――魔法を使ってみたい。
その憧憬を前にすれば、才能がないと言われようとも、関係なかったからだ。
かくして、かつて最強の剣士と呼ばれ、剣神と謳われるまでに至った少年は、人知れずその身にその力を宿しながらも、かつての憧れを目指す。
古代遺跡、地下迷宮、魔の領域、魔女の森。
魔法に関する何かがある聞けば、迷うことなくそこへと向かう、これはそんな少年の物語。―Amazonの商品ページより
項目点
文章 | 3点 |
ストーリー | 4点 |
独自性 | 4点 |
キャラ | 4点 |
満足度 | 3点 |
合計:18点/50点満点
感想
とある世界において、剣の道を極めた主人公は、転生した世界で今度は魔法を使えるようになりたいと努力する。
才能が無いなりに、創意工夫を凝らし、憧れだった魔法を使って強くなっていく。
・・・
・・
・
という話かと思ったら大間違い。
スキルがある人と無い人には天と地との差がある、という設定にも関わらず、前世で最強だった主人公は、それを覆す剣の腕を持っている。
そして、魔法を使いたい、という想いがあるはずなのに、がんばって練習をしようとする描写は無い。
結局、「最強の剣士」として無双するだけで、45話、およそ20万字にいたるまで「魔法に成功する」描写すら無い。
あと、なんとかキャラ付けしたいのだとは思うが、「である。」だの「のです。」だの、語尾を共通にするのは読んでいてキツイ。
総合評価
【C】
面白くなりそうな設定を活かしきれていないのが残念。
仮に剣の腕がめちゃくちゃ凄いのだとしたら、それを魔法に応用することで、才能が無くてもしっかりと魔法を使えるようになる!という展開なら、もっともっと良かったのに……
