ラノベだけでなくコミックやアニメ、ゲームなど、様々なメディアに派生している丸戸史明さんの人気シリーズ『冴えない彼女の育て方』の5巻を読了したので感想まとめ。
あらすじ
「後はあたしたちに任せてラノベ新作の方に全力投球してくださいな さよなら霞ヶ丘詩羽…永遠にね」
「その言い方、厄介払い感満々ね澤村さん」…ということで、ついに詩羽先輩渾身のシナリオが完成!そのお祝いとして、先輩とショッピングに出かけた俺(と後をつける二人)だったが、そこで彼女からとんでもない選択を突きつけられることになり―。
しかも、元・親友にして現・宿敵の伊織から、思わぬカタチでの宣戦布告が飛び込んでくる!
慌てる俺たちの前に姿を見せたのは、伊織と、そして…!?
―ファンタジア文庫の特設ページより
項目点
文章 | 7点 |
ストーリー | 7点 |
独自性 | 6点 |
キャラ | 6点 |
満足度 | 7点 |
合計:33点/50点満点
感想
3人のヒロインを一回りしたと思ったら、新ヒロインが登場した前巻。
今度はどうなるのかな~とおもったら、まさかの「詩羽メイン」とは……。(もちろん、ゲーム制作の進行上、シナリオが早めに終わるのは当然なのだが)
一方ゲーム制作は、全て終わったはずのシナリオに分岐が発生。どちらのルートも素晴らしく、主人公・倫也はどちらも選べない。
それを見かねた恵みに提案され、テキストを読むだけじゃ決められないから、と突貫でゲームとして遊べる準備をしてみたものの……あれ?なんかツマンナクね?
本巻においては、ゲームの「ゲームとしての楽しさ」が浮き彫りになる重要なお話。
シナリオ、イラスト、音楽、遊びやすさなど、ゲームはたくさんのバランスのうえで成り立っている。そのどれかが崩れるだけで「神ゲー」と「クソゲー」にわかれてしまう。
それっぽいハーレム系のラノベらしく、ヒロインとイチャイチャするのかとおもいきや、真剣にゲームを作っていて、そこにさまざまな障害が発生する過程にどんどん引き込まれていく。
この作品のなかで作り上げられていくゲームが、実際に遊べたらどんなに楽しいだろう。
総合評価
【A】
どんどんゲームが形になっていく過程が面白い。ストーリーの進行というより、ゲームの完成が待ち遠しくなってきた(笑)